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歴史を感じさせる有馬温泉一押しのお土産:有馬籠

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有馬温泉は、兵庫県神戸市北区有馬町にある温泉です。都市に比較的近く、訪れやすいロケーションにあります。日本三古湯のひとつに数えられるほどその歴史は深く、今日までさまざまな人々が有馬の湯に浸かってきました。有馬温泉の楽しみ方は人それぞれですが、温泉以外にも注目したいのがお土産品です。有馬温泉の良さを家族や友人に伝えるためにも、素敵なお土産を買って帰りましょう。今回は貰ってうれしい伝統工芸の「有馬籠」をご紹介します。

有馬籠の歴史

豊臣秀吉が愛用した工芸品

有馬温泉同様、有馬籠の歴史も古く、その歴史は16世紀の桃山時代にまで遡ります。有馬籠は茶道具として頻繁に使用されており、多くの文化人たちから愛されてきました。繊細な手作業が必要とされ、丹念に作られる工芸品でありながらも、華美にならず素朴な美しさが宿る有馬籠は、茶道の精神とぴたりと合ったのでしょう。豊臣秀吉も有馬籠を愛したひとりで、逸話によると妻のねねに有馬籠を贈ったこともあるそうです。有馬温泉を訪れた際は歴史に名を残す武将のように、愛する人へ有馬籠をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。一方、有馬籠の美しさは、わびさびの精神を持つ日本人だけが理解するものではなく、世界が認めるところでもあります。1873年のウィーン万博の際には、有馬籠が優秀賞という名誉ある賞を獲得しています。
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竹芸有馬籠くつわ

日本で唯一の有馬籠の伝統を継承

世界中の人が良さを認める有馬籠ですが、全盛期は1900年代に訪れます。従業員の数が70名以上にも達し、有馬籠は毎日たくさん製作されました。しかし、太平洋戦争の影響で大きな打撃を受け、また、プラスチックなどの普及によりその後は衰退していきます。現在有馬籠を制作するのは「竹芸有馬籠くつわ」1軒のみとなっています。竹芸有馬籠くつわは有馬温泉にお店を構えているので、有馬温泉に浸かる機会があればぜひ寄ってみてください。数千円で買えるお手頃価格のものから、数万円もする立派なものまでたくさん種類があります。水曜日定休ですが、水曜が祝日の場合はオープンしています。
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有馬籠の匠

4代目籠師轡 昭竹斎

有馬籠職人として1人前になるには20年かかるといわれるほど厳しい世界で、4代目の籠師を務める轡 昭竹斎(くつわしょうちくさい)さんは、有馬温泉で唯一有馬籠を作るお店竹芸有馬籠くつわの代表者でもあります。現在は数人の弟子と一緒に、日々有馬籠の製作にあたっています。しかし、弟子といっても息子さんとお孫さんだけのようです。そのため、今後豊臣秀吉も認めた有馬籠がどうなっていくのか心配する声も高まっていますが、竹芸有馬籠くつわにはオンラインショップもあるところを見ると、伝統を守りつつも現代社会の情報技術も積極的に取り入れているので、今後はもっと繁栄していくかもしれません。有馬温泉のお店を訪れると、運が良ければ轡 昭竹斎さんが有馬籠を製作しているところを見ることができます。
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有馬温泉のもってこいのお土産

伝統と歴史をあなたの手に

有馬温泉には魅力的なお土産がたくさんありますが、有馬籠は有馬温泉の竹芸有馬籠くつわでしか手に入れられないので、稀少性の高さはお土産として最適です。また、飾っても良し使っても良しの利便性の高さから、人にあげても喜ばれるアイテムだといえます。一方、誰かにプレゼントするだけではなく、有馬籠を自分用のお土産として購入するのも良いでしょう。昔は茶道の道具として使われることが多かった有馬籠ですが、現在ではトートバッグや竹のおはしなど、日常でも使用できるものが多くあります。有馬温泉の素敵な旅館やホテルで歴史のあるお湯に浸かり、最後は記念に有馬籠のお土産を買って、有馬温泉の旅を思い出深いものにしてみてはいかがでしょうか。
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有馬温泉の旅館・ホテルを探す

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